2025年度の一般選抜出題方針は以下の通りです。
英語
一般選抜では、入学後に各学部の教育に必要な総合的学力を有する入学者を選抜するため、高等学校までの教育の到達目標とされる「知識・技能」「思考力・判断力」等を問う個別学力試験に重点を置いて評価する。
また、高い英語能力を有する入学者を評価するため、英語資格・検定試験の結果についても評価の対象とした入学者選抜制度を有する。英語検定試験のスコアを評価する入学者選抜制度では、「読む」「書く」「聞く」「話す」の英語の4つの技能を身に付けた入学者を選抜するとともに、「知識・技能」「思考力・判断力」等と検定試験に取り組んだ「主体性」を評価する。
国語
1.出題意図
本学の一般選抜では、入学後に各学部の教育に必要な総合的学力を有する入学者を選抜するため、高等学校までの教育の到達目標とされる「知識・技能」「思考力・判断力」等を問う個別学力試験に重点を置いて評価します(関東学院大学一般選抜アドミッションポリシー)。
これを国語の学力試験に当てはめれば、「知識・技能」は主に漢字や語句、文学史等を問う問題となり、また「思考力・判断力」は文章の読解力を問う問題となります。国語の学力試験では、上にあげた「知識・技能」「思考力・判断力」を問う問題を偏りなく出題します。
受験生のみなさんは、入学後どの学部に進んでも高等学校までの教育ではふれたことのない専門的な文献を読み解いていくことになります。したがって、国語の学力試験では、専門的な文献を読み解くための素地――すなわち基礎的な読解力――ができているかをはかる必要があります。漢字・語句・文学史等の知識はもとより、とりわけ読解力を身につける勉強が重要になるでしょう。
2.出題範囲
高等学校学習指導要領(平成30年告示)「現代の国語」「言語文化」の範囲から出題します。ただし、「言語文化」のうち漢文は出題しません。平成21年告示学習指導要領(いわゆる旧課程)からの移行期であることを考慮し、「実用的な文章」は出題範囲に含めません。また、出題範囲が「現代の国語」「言語文化」のどちらか一方に偏ることのないよう、いずれの選抜日程においても「文学的な文章」「論理的な文章」の両方を出題します。
また、一部の選抜日程においては、現代文の代わりに古文を選択解答することができます。大学では、文学に関わる学問分野のみならず、法学・経済学・歴史学等々、さまざまな学問分野において古典的文献の読解が必要とされるためです。
3.難易度
「現代の国語」「言語文化」の教科書に採録されている教材と同程度の難易度の文章によって出題し、両科目の教科書で学んだ知識を用いて問題中のリード文や図表・資料から正答を導き出せる程度の問題とします。
平均点の目標値は、おおむね60点とします。
数学(文系)
高校数学における数学I・数学Aの範囲内において、数学の基礎学力を身につけているかどうかを判定することを目的とし、一般的な教科書の内容の基礎的知識に基づいた計算力や論理的な思考力を問います。
数学I・数学Aの範囲より合計3題の大問を出題します。数学Ⅰに含まれる「数と式」「集合と論証」「2次関数」「図形と計量」「データの分析」の範囲から2題、数学Aに含まれる「場合の数と確率」「図形の性質」「数学と人間の活動(整数の性質など)」の範囲から1題を出題します。各問題は、基本的な内容の理解力や計算力、および応用力を問う問題によって構成されます。
数学(理系)
2025年度一般選抜における「数学(理系)」の問題作成に関しては、大学の理系学部で学修するために共通して必要となる、⾼等学校の段階において⾝に付けた数学に関する基礎的および標準的な⼒を評価することを目的とする。
問題の作成に当たっては,上に⽰した問題作成の基本的な考え⽅を踏まえつつ,現行の⾼等学校学習指導要領に準拠するとともに旧学習指導要領にも配慮する。従って、問題の内容は⾼等学校で使⽤されている教科書を基礎とすることになり、結果としてそのレベルは計算等の基礎的な問題から教科書の章末問題に相当するものまで、もしくはいくつかの単元の基礎的な内容を組み合わせて考察できるものが適当と考えられる。ただし、希に発展的な内容が含まれることは否定しない。
また、特定の事項や分野に偏りが⽣じないように留意することは当然であり、入学後の学修で必須となる三角関数、指数関数、対数関数等の初等関数を中心としつつも、単元としては、「数学Ⅰ」「数学Ⅱ」「数学A」「数学B」「数学C(ベクトルに限る)」の内容をバランス良く配し、高校数学の内容全般についての力を評価できるよう配慮する。さらに、中学校数学における学習内容については全受験生が対応可能であると考え、問題に含まれることがある。
「数学Ⅲ」については、近年の高等学校における多様な学習課程への対応も考慮し、さらに大学入学後の学修によって補完されるということもあり学部やコースによって扱いが異なるが、問題の内容は教科書の章末問題に相当するものまでが適当と考える。
出題形式は共通の全科目共通のマークシート方式となるが、正しく考察した上での正答を要求するため、数値記入型を主とする。
また、平均点は60点を目標値とするが、さらに入学者選抜に有効に働くよう、適度な分布を持たせられるように配慮する。
政治・経済
本学の一般選抜アドミッション・ポリシーに基づき、政治・経済の入学試験では、現代の日本と世界について1)基本的な知識を問うと共に、2)政治と経済を関連させて理解する力を測る。1)の観点から、難易度は高等学校の教科書の記述を超えるものではない。しかしながら2)の観点から、教科書に掲載されていない資料に基づいて、高校の授業で学んだ内容の理解度を測る出題がなされることもある。
政治・経済の試験問題は〔1〕〔2〕〔3〕〔4〕の4つの大問で構成され、全体で100点満点とする。
以上を基本的な出題方針とし、出題方針に関連して重要な点を3つ記す。
1.【幅広い学習】
新課程では公共の延長上に位置づけられている政治・経済は、現代の日本と世界について幅広く学習する科目である。そのため、出題範囲は特定の領域に限定されない。自分が得意なあるいは関心のある領域だけでなく、幅広い領域の学習が大切である。
2.【現代にも歴史がある】
政治・経済は、現代の日本と世界を対象とする科目であり、日本と世界の現状だけを学ぶ科目ではない。第二次世界大戦(太平洋戦争)後の日本や世界という「現代史」の視点をもって、学習することが大切である。
3.【歴史と現状を理解し、課題を考える】
政治・経済の主要教科書の目次には、「(諸)課題」という言葉が登場する。つまり、日本や世界の政治経済についての基本的な知識だけでなく、どのような課題があるのか考える力も、試験では問う。そのため、授業で学んだ知識を覚えるだけでなく、自ら考えることが大切である。
日本や世界の政治と経済について理解し、自ら考えることは、一般選抜アドミッション・ポリシーに書いてある入学後の各学部の教育に役立つ。受験生の皆さんは、以上の事柄を念頭において勉強してほしい。
日本史
1、出題意図
本学の一般選抜では、入学後に各学部の教育に必要な総合的学力を有する入学者を選抜するため、高等学校までの教育の到達目標とされる「知識・技能」「思考力・判断力」等を問う個別学力試験に重点を置いて評価します。(関東学院大学一般選抜アドミッションポリシー)
以上の観点を日本史の学力試験に当てはめるならば、「知識・技能」は主に歴史上の事件や人物の名前を問うような問題となる。また「思考力・判断力」は、主に歴史上の事件や人物等に関する正誤を問う問題、あるいはある出来事と出来事の間の前後関係を問うような問題となる。日本史の試験では、こうした「知識・技能」「思考力・判断力」を問う問題を偏りなく出題する。
2、出題範囲
出題範囲については、高等学校「日本史探究」の教科書に記述されていることを問う。すなわち、日本の原始・古代、中世、近世、近現代における政治・経済・社会・文化の歴史を幅広く扱うこととする。具体的な問題構成としては、大問は〔1〕原始・古代、〔2〕中世、〔3〕近世、〔4〕近現代の4問、配点は各大問25点ずつで合計100点とする。受験生のみなさんには、それぞれの時代について各分野をまんべんなく勉強してほしい。
3、難易度
出題の難易度は、高等学校「日本史探究」の教科書を読めば正解できる問題とし、原則として複数の教科書に記述されている基本的な事項を問うことととする。なお、問題中のリード文については教科書以外の文を掲載することもあるが、その場合でも教科書を学んだ知識を用いて正答を導くことができる程度の事項を問うこととする。平均点の目標値は60点に置く。受験生のみなさんは、細部にこだわるのではなく、基本的な事項、基本的な歴史の流れを確実におさえることを心がけてほしい。
世界史
世界史の出題方針は、歴史に関する基礎的な幅広い理解を測ることを目的としている。したがって、出題範囲は高校の教科書の記述内に留まり、それ以上の専門知識は求めない。ただし、教科書等で扱われていない資料であっても,そこから得られる情報と授業で学んだ知識を関連付ける出題がなされることもある。
世界史の問題は〔1〕〔2〕〔3〕〔4〕の4つの大問で構成され、配点はそれぞれ25点であり、全体で100点満点。いずれの大問も、番号選択として出題される。先史時代から近代、現代まで、西洋や東洋の政治・経済・文化などあらゆる分野から出題される可能性がある。
具体的には以下の内容について出題する。
1. 幅広い時代と地域のカバー
出題範囲は古代から現代に至るまでの世界各地の歴史を対象とする。特に、重要な文明や時代の転換点、地域間の交流や影響を含む。
2.主要な政治、経済、社会、文化のテーマ
政治的な権力の構造や転換、経済の発展や交流、社会的な変革や階層の変化、文化的な展開や交流など、歴史の多面的な側面をカバーする。
3.重要な出来事や人物の理解
重要な歴史的出来事やその背景、影響を理解することが求められる。また、重要な歴史上の人物の業績や影響も把握することが重要である。
4.歴史の変化と連続性の理解
時代ごとの変化や転換点、歴史的な連続性や影響の継続性を理解することが重要である。
5.地域比較や相互関係の理解
異なる地域や文明間の比較や相互関係を理解することが求められる。
以上の方針に基づき、幅広い視野と深い理解力を持つ受験者を評価する。
重要なのは、高校の教科書や用語集の内容を万遍なく学習しておくことである。具体的な人名・地名・用語の意味や意義を頭に入れ、その知識にもとづいて歴史的展開や地域間関係を理解したうえで、試験に臨むことが求められる。
物理
高等学校の教科書に載っている物理学の基本法則についての理解を問う問題を出題する。問題にあるリード文や図表、資料を含め、問題文で表現されている物理的状況を的確に把握、分析し、関連する物理法則に基づいてそれらを数式で表現し解答を導く能力を問う。高等学校の「物理」、「物理基礎」で学習するすべての内容を出題範囲とし、「力学」、「電磁気」、「波動」、「熱力学」、「原子」の各分野からバランスよく出題を行う。例年、「力学」、「電磁気学」分野から大問1題ずつ、「熱、波、原子物理」分野から大問2題の大問計4題を出題している。難易度は、教科書の章末問題程度のレベルにとどめる。教科書で学ぶ物理法則についての基本的知識を問う問題を中心とし、いわゆる難問、奇問は出題しない。
必要な対策として、教科書に書いてある公式が、より基本となる原理から導かれるとすれば、それはどのように導かれるのかを正しく理解しておくこと、また数式で表現された自然法則が現実の物理的状況においてどのように適用されるのか、ということを多くの問題演習を通してしっかりと理解しておくことが大事である。それらをしっかりと押さえておけば高得点が狙える問題構成、難易度となっている。
化学
出題は、高等学校の化学基礎及び化学で学習する内容の中で、基礎的な内容を中心とする。そのため、高等学校化学の教科書に掲載されている内容であっても、発展的な部分については、極力、出題を避けている。なお、計算問題も何題か出題し、試験時間内に正確に計算して判断を下す力を測る。
また、実験結果を示した表やグラフを読み解く問題の出題を毎年行っており、今後も、継続していく。これは、座学としての化学の学力のみならず、「探求研究」、「課題研究」を通して、これまで考えながら実験を行ってきているか、さらには、大学に入学後も考えながら実験を実施できるかという化学への適応力を測ることを目的としている。
出題範囲は、化学基礎の内容を含んだ化学全般で、1.物質の状態(特に物質の状態変化や固体、液体気体の性質)、2.化学変化と平衡(特に反応熱、電池、電気分解、反応速度、化学平衡)、3.無機物質、4.有機化合物と高分子化合物の4つの範囲である。その中から4題を、満遍なく出題し、分野をまたぐ複合問題の出題も行う。4題全てを25点ずつの合計100点とする。全問マークセンス方式であり、正解を1つだけ選択する形式の出題とする。
生物
入学後に各学部の講義を理解するために必要な学力を有する入学者を選抜する。そのためには、教科書の知識や技術だけではなく、与えられた資料・データをもとに自ら思考し、解析する能力を問う試験に重点を置いて評価する。また、課題をしっかりと理解・把握し、その課題の解決策を見いだす探究的な学習の習熟度を問い、科学的な視点から考える力および論理的な思考ができるかどうかを評価する。
(出題範囲/難易度)
出題範囲については学習指導要領の範囲内とし、高等学校で使用する複数の教科書に記載されていることを原則とする。ただし、教科書程度の内容を理解し、かつ問題文中や資料から解答を導き出せる程度の難易度の問題も出題に含まれることもある。平均点は60点とし、前後5点程度を許容範囲とする。
理科基礎
[1.化学基礎]
1ー1.出題方針
出題は、高等学校の化学基礎で学習する内容の中で、基礎的な内容を中心とする。そのため、高等学校の教科書に掲載されている内容であっても、発展的な部分については、極力、出題を避けている。なお、計算問題も何題か出題し、試験時間内に正確に計算して判断を下す力を測る。
また、実験結果を示した表やグラフを読み解く問題の出題を毎年行っており、今後も、継続していく。これは、座学としての化学の学力のみならず、「探求研究」、「課題研究」を通して、これまで考えながら実験を行ってきているか、さらには、大学に入学後も考えながら実験を実施できるかという化学への適応力を測ることを目的としている。
1-2.出題範囲/難易度
出題範囲は、化学基礎の内容全般で、1.物質の構成(特に物質の状態、構成粒子、化学結合)、2.物質の変化(特に物質量、化学反応式、酸と塩基、酸化還元反応)の2つの範囲である。その中から2題を、満遍なく出題し、分野をまたぐ複合問題の出題も行う。2題どちらも25点ずつの合計50点とする。全問マークセンス方式であり、正解を1つだけ選択する形式の出題とする。
[2.生物基礎]
2-1.出題方針
入学後に各学部の講義を理解するために必要な学力を有する入学者を選抜する。そのためには、生物基礎教科書の知識や技術を主として、与えられた資料・データをもとに自ら思考し、解析する能力を問う試験に重点を置いて評価する。また、課題をしっかりと理解・把握し、その課題の解決策を見いだす探究的な学習の習熟度を問い、科学的な視点から考える力および論理的な思考ができるかどうかを評価する。
2-2.出題範囲/難易度
出題範囲については学習指導要領の範囲内とし、高等学校で使用する複数の教科書に記載されていることを原則とする。ただし、教科書程度の内容を理解し、かつ問題文中や資料から解答を導き出せる程度の難易度の問題も出題に含まれることもある。平均点は30点(50点の配点)とし、前後5点程度を許容範囲とする。