「防災」から「減災」へ。変わりゆく災害への概念に、人的要素を加味してシミュレーションしています。

耐震工学、構造工学、鋼構造、計算力学を専門分野とする北原武嗣教授は、鎌倉材木座をモデルに、地震が起きた際の津波による被害と人々の避難経路などをコンピュータでシミュレーションし、災害対策に関する研究を進めています。
「阪神大震災、東日本大震災を経て、災害に対する概念はパラダイムシフトしました。自然という人智の及ばない対象を謙虚に受け止めて、あくまで被害ゼロを目指しつつも、減災―いかに災害を減らすことができるか―というアプローチの必然性を感じます」。そのための鍵となるのが、ソフト的な要素。その1つとして「人」の行動にもターゲットを向けています。
シミュレーションによって必ずしも唯一の正解を得ることはできませんが、積み重ねることで、問題点を探り、解決策を得る手だてになると言います。「耐震と減災。この2本柱で今後も研究を進めていきたい」。

Profile

理工学部理工学科土木・都市防災コース 北原 武嗣 教授(きたはら たけし)

和歌山県生まれ。竹中工務店で研究員として勤務した後に、群馬高専へ。関東学院大学へは2004年に着任。故郷・和歌山を流れる紀ノ川にかかる橋が、人、町や文化を繋ぐ様子を見て、土木分野に進むことを決心。現在は、橋梁の耐震化や、インフラの災害予測などに取り組む。

※ 所属、学年などは、全て取材当時のものです。