巨大地震に備え、災害に強い都市を実現するとともに、構造物の長寿命化で、持続可能な社会に貢献しています。

道路、鉄道、橋梁、トンネル、河川の堤防など、都市生活の基盤となる構造物を災害や劣化から守る人材を育成しています。
セメントと水と骨材を配合するコンクリートの製造方法は明治初期にヨーロッパから日本に導入されました。以来、セメントの原料となる石灰石が日本各地で採取され、安価なために急速に普及。昭和の戦後から高度経済成長期にかけて、ビル、橋梁、トンネルなど、コンクリートの構造物が全国で大量に造られました。そして、当時建造された構造物の劣化が、今、大きな社会問題になっています。コンクリートは、つぶされる力に対しては極めて強いのですが、引っ張られる力に対して弱い性質があります。私の授業では、コンクリート構造物の設計を学び、欠陥を起こさないコンクリートの製造法やその診断方法を指導しています。
ゼミでは学生と一緒に、既存のコンクリート構造物の寿命を延ばす方法を研究しています。現在は、コンクリートの柱や梁に、強度と弾性に優れた鉄よりも強いアラミド繊維やビニロン繊維のロープを巻いて、耐荷力を調べる実験を行っています。このロープを巻く方法は、ほかの補強法に比べて手軽で、災害後に傷んだ構造物の補強にも素早く対応できるため、二次災害の防止に役立ち、早期の実用化が望まれています。
地震大国日本にとって、コンクリート構造物の耐震や二次災害の防止は、重要な課題。チャレンジ精神あふれる新入生を期待しています。

Profile

理工学部教授 出雲 淳一

※ 所属、学年などは、全て取材当時のものです。