鎌倉という土地から生まれた文学と、鎌倉文士の活動を紹介しています。

川端康成や小林秀雄など、多くの文学者が愛した鎌倉の地に佇む鎌倉文学館。地元ゆかりの文学者や著書を紹介するその場所で、第4代館長を務めるのが、富岡幸一郎教授です。「鎌倉は、武家が造った古都です。明治22年に鉄道が開通して駅ができると避暑地になり、文学者が東京からこの地に移住しました。鎌倉文士と呼ばれた彼らは、地元住民と盛んに交流し、この町ならではの文化を築きました。当館は、そうした鎌倉文士の活動を掘り起し、再発見していただく場です」。
富岡教授は、現代の鎌倉文人の紹介にも力を入れています。「鎌倉には、芥川賞受賞作家などの文学者が今もたくさん暮らしています。現代文学の良さをわかりやすく伝えることも大切だと思い、鎌倉在住の小説家、詩人の特別展やトークショーも頻繁に企画しています」。加賀藩主末裔、旧前田侯爵家の別邸を活用したこの文学館は建物の素晴らしさもさることながら、庭に咲き誇るバラの美しさでも人気のスポット。「文学に触れるつもりはなくても文学的になれる場所であり土地ですね」。

Profile

国際文化学部比較文化学科 富岡 幸一郎 教授(とみおか こういちろう)

東京都生まれ。中央大学在学中の1979年に文芸評論家としてデビュー。関東学院女子短期大学を経て、2004年に関東学院大学へ。2012年からは鎌倉文学館の館長も務める。著書に『川端康成魔界の文学』『最後の思想三島由紀夫と吉本隆明』など多数。

※ 所属、学年などは、全て取材当時のものです。